
寒い一日だった。
おまけに雨も降っていて、油断したら風邪をひいてしまいそうだ。
十月下旬とはいえ、トレンチコートは大げさだろうと思っていたが、妻に勧められて着て出かけたのは正解だった。
秋らしい秋の期間が短くなり、「四季」ではなく「二季」になってしまったというが、そう言わざるを得ない。
都内で国際学会があり、朝から出かけた。
「国際」といっても、日中韓の三か国によるこぢんまりとしたものだ。
会場に集まったのは七、八十人ほどだったろうか。
WEB併用だったので、実際の参加者はもっと多かったかもしれない。
セッションのチェア(司会)を一つ任されていたので、行きの電車の中では予習に勤しんだ。
それでも、外国語──英語──をいきなり使うのはやはり難しい。
理解するだけで精一杯だった。
語学アプリで中国語や韓国語も少しのぞいてみたが、「ニーハオ」も「アンニョンハシムニカ」も出てこなかった。
ディスカッションが盛り上がってくれたおかげで、司会の出番はそれほど多くなく、つつがなく終えることができた。
なお、学術的なちょっとしたジョークを言ってみたが、不発。
おそらく発音が悪かったのだろう。
今日から始まるワールドシリーズが少し気になったが、学会の開始時間が試合開始と同じくちょうど九時。
試合が盛り上がっていそうな十時半からは、私がチェアを務めるセッションで、むしろこちらの方が自分の中ではよほど盛り上がっていた。
面白いもので、優先順位というものは、心の中で自動的に決まっているものらしい。
セッションが終わって、スマホで試合の結果を見たら、
トロント・ブルージェイズがロサンゼルス・ドジャースを十一対四の大差で粉砕していた。
スネルが炎上したようで、大谷翔平のワールドシリーズ初ホームランも、焼け石に水だったようだ。