山の緑もさることながら、庭の広いお家が多く、その庭の緑が美しい。
そんな、鎌倉の広い家、すなわちお屋敷をみると、昔はずいぶんと貧富の格差があったものだとつくづく感じる。こんなに広い庭に、こんなに大きな家。建てるにも、維持するにも、生活するにもずいぶんとお金がいったろう。
こんなお屋敷に住めた人とそうでない人との差というのはどれほどだったのだろうか。
でも、そんな鎌倉も最近では一区画がどんどん小さくなっている。土地が狭いので、建蔽率いっぱいに家を建てるので、庭すなわち緑がほとんど無い。
代替わりだろうか、遺産相続で売却なりなんなりして、不動産屋が小分けにして売る。
私が鎌倉に住むようになってからの15年ほどでも、景色はどんどん変わってきて、それはそれでとても残念。
いくつかの邸宅は文化財として保護されているが、それでも、「あれ?あの風情のある家、どうしんたんだろう」というようなことは、ままある。
門扉と庭木だけ残っているなんてこともしばしばだ。
だけど、そんな庭木もいつの間にか伐採され、整地されて、何軒もの小さな家が建っている。多くの家の庭は無いかあっても小さい。かくいう私の家も、元は1軒分だったのが半分になった土地に建っているので、大したことは言えない。予算の都合で大きな家を建てることができず、庭が広くなったおかげで庭木を何本か植えることができた。
世界遺産を目指すにあたっては、こういった文化財級の邸宅を庭ごと残し、公園、博物館として利用して、町並みを維持していって欲しいのだが、どうだろう。
京都が、巨大駅を中心とした巨大都市となってしまったいま、日本で古都としての風情、伝統を残しているのはごくわずか、そのような中で、900年の歴史のある鎌倉はやっぱりぴかイチなわけで、なんとか、このたたずまい(多くは明治以降だけど)を残して欲しい。
鎌倉市や神奈川県さらには国はそんなこと、考えてくれないだろうか。





