こんな気持ちでいられたら

昭和育ちの病理医。今日も顕微鏡を覗き込みながら、細胞1個1個と会話しています。

ナイトの半年と私たち人間の半年

ナイトはこの前、散歩中突然動かなくなり、病院で調べてもらったら、腫瘍からの出血があり、脾臓腫瘍を切除してもらい一命をとりとめた。

腫瘍の病理診断結果は血管肉腫という予後の悪いもので、出血していたのでお腹の中に播種している可能性が高く、余命はあと2、3ヶ月だそうだ。


ただ化学療法をすれば、半年ぐらいは延命できるかもしれないとのこと。

でもその場合、副作用が出ることを覚悟しなくてはいけない。

人間でもそうだけど、化学療法というのはガン細胞を叩くために体の中に毒薬を入れるようなものだから、それは仕方がない。

ナイトのことを考えたら、どうするべきか。

飼い主の勝手でナイトに辛い思いをさせていいのか、私も妻も大いに悩んだ。

家族の中でさんざん考え、話し合った結果、化学療法を受けさせるということになった。

この前、腫瘍が破裂したときに一命を取り止めたのだから十分でないか、という意見で一度は化学療法は受けさせないということになりかけたのだが、ナイトの名付け親である息子の

「ナイトがもし半年長生きするとすれば、それは人間にとっての何年になる?

例えば5年とすれば、それはナイトにとって決して短くはないと思うよ、だから僕は化学療法を受けさせてやりたいと思うよ。

副作用が強すぎるのだったらその時考えたらいいんじゃない?」

という意見が鶴の一声となり、化学療法を受けさせることになった。

今日はその第1回目。

今日のところはなにもなかったけど副作用が出るとしたら、数日後。

すぐに何か起きるというわけではないけれど、これから何かあってもすぐに対応できるように、注意深く寄り添っていてやりたい。

頑張れナイト

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