こんな気持ちでいられたら

昭和育ちの病理医。今日も顕微鏡を覗き込みながら、細胞1個1個と会話しています。

市中病院の病理医の1年(秋)・・・病理医に興味のある君へ(5/10-3)

夏の次には秋が来る。梅雨明けが見えてきた今の時期、秋の準備はすでに始まっている。病理学会、臨床細胞学会といった大きな学会の秋期会というのがあったり、中規模の学会の年次総会があったりする。ちなみに、一年中を通して各種国際学会があるが、市中病院の病理医が1週間病院を空けることはできないので、こちらへの参加は無理だ。国際学会に行くことができるのは、人数の多い大学病院、専門研究医療機関、あとは病理医が4、5人いる大病院といったところだろう。

夏の暑さがやっと収まったら、少し遅れ気味だった各種の仕事も進めたいところだ。自分の勉強とか、書きかけの症例報告とかいろいろやることはある。人間、何事もコツコツやるしかない。

秋には剖検の慰霊祭もある。私たち医療者のためにご遺体を調べて勉強させていただいた方々へ感謝の気持をこめて行う。年末に近づくと日本病理学会が編集している剖検輯報というものへの報告書の作成がある。これは日本中の病理解剖を全て集めたもので、日本の医学医療レベルがわかる凄い書物だ。報告形式とか、データベースの検索機能など、まだまだ改善すべき点はたくさんあるがこの伝統を守って未来の日本の医療に資するものとしたいとは、この大変な作業に参加している多くの病理医の思いだろう。

そうこうするうち、日は短くなり、木々の葉も落ちるようになると忘年会の案内がくるようになる。

今年の秋はどうなるか

にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ