
山の桜が遠目にも美しい。
買い物がてら出かけたら、段葛は大変な人出だった。
アンを連れて行ったのは、さすがにまずかったかと思ったが、こういうとき、しつけをしておいて良かったと思う。

玄関先のブルーベリーの白い花が咲き出した。
もうすでに春爛漫といった感じで、本来なら気持ちも少しは明るくなるはずなのだけれど、今日の空模様と同じように、私の心には少し雲がかかっている。

あれこれのことが気になる。
世界の将来のことから、自分の老後のことまで。
そもそも老後というか、老いた後というより、老いつつある今こそが不安だ。
体力の衰えは実感としてわかる。
それより何より、処理能力の減退を実感するようになってきたのが、ちょっと悲しい。
この先何年間を、経験でカバーできるだろうか。
それでも、私より年上の政治家はたくさんいるし、八十歳手前で大統領をして、あちこちで争いを起こしている人もいる。
歳のことばかり気にしていてはいけないし、むしろそういったことは、あまり気にしないほうがいいのだろう。

あれこれ悩むことはいろいろある。
むしろ、あったほうがよくて、なくなったら困るのかもしれない。
春のうららに思うことなど、しょせんはうたかたの、とるに足りないことなのかもしれない。