
夜中に目が覚めたとき、今日の記事にいいテーマを思いついたはずなのに、朝になったらすっかり忘れてしまっていた。
あれはなんだったっけ・・・。
また、しょうもない時事ネタだったのかと、新聞を眺めたりニュースを見たりしてみたが、どうしても思い出せない。
それに引きかえ、若い頃の苦い思い出――
できれば忘れてしまいたいような記憶は、なぜかしつこく残っている。
人の名前すら出てこなくなっているのに、嫌な出来事ばかりは脳回の谷間に万年雪の様居座って、ふとした拍子に顔を出す。
嫌なことをすぐに忘れてしまう人が、正直うらやましい。
少し前に叱られていたのに、すぐに何事もなかったかのように鼻歌を歌っている人だっている。
もちろん、その人なりに落ち込んではいるのかもしれないし、ちゃんと覚えてはいるのかもしれない。
ただ、受け止め方の違いというだけなのかもしれない。

私の場合、何かを忘れてしまえば、それはまた必ず繰り返されてしまう。
懲りないというやつだ。
だからこそ、悪いことや嫌な出来事は、しっかり覚えておかなくてはならないと思っている。
それが「反省」というものなのだろう。
とはいえ、反省ばかりでは人生がつまらない。
かといって、反省を軽くして「このくらいならいいか」と勝手にハードルを下げるのも、違う気がする。
思い出したいことは思い出せず、忘れたいことばかりがしつこく出てくる。
記憶というやつは、まったく勝手なものだ。