こんな気持ちでいられたら

昭和育ちの病理医。今日も顕微鏡を覗き込みながら、細胞1個1個と会話しています。

また立ち会えた、病理診断科のスタート


病理診断科が診療科の一つに仲間入りすることになった。昨年赴任した病院に病理診断科(または病理科)という診療科がなかった。位置付けとして、病理診断業務は検査科の一部、すなわち検査業務の一つという状態だった。

折しも7月1日から第109回日本病理学会総会がコロナ禍にもめげずにWeb開催され、錚々たる先生方が立派な講演や発表をされているというところで、一介の一人病理医が病理診断科が標榜されるようになったからという程度のことで欣喜雀躍というのもなんだか残念な話ではある。だが、検査科ということでは身の置き所がなく、赴任して以来落ち着かない日々が続いていたということを可哀想に思ってお許しいただきたい。

私の世代の病理医は標榜科を勝ち取る苦労を経てきた世代でもある。広告可能な標榜科名として「病理診断科」が認められたのが平成20年であり、そもそも10年余りの歴史しかないのだ。病理科とか病理診断科という名前はずいぶん前からあったが、平成の初め頃に勤めた大学病院でも、検査部内にあったし、最初に赴任した出張病院でも検査科病理だった。次に移った病院でも初めは臨床検査部の中の病理検査室だったが、12年前にやっと病理診断科を標榜するようになった(いよいよ病理診断科 - 2008年3月27日)。これがはじめての所属部署の名称変更で、今回が二度目。その前後から病理科とか病理診断科という名称を使う施設が急速に増えたが、病理学会の調査(文末参照、少し古い)ではまだまだ決して多くはないようだ。その後勤めた2病院は幸いいずれも病理診断科だった。

最後に、平成25年に出された、病理学会のHPからの院内標榜に関する告知を原文のまま引用する。遅ればせながら、私の勤務先も数値の向上に寄与することができたということだ。
”平成20年に標榜診療科として「病理診断科」が広告可能な標榜科名として認められ、医療法施行令第3条の2に「病理診断科」の名称が付け加えられました。しかしながら、「病理診断科」の名称が使用されている病院は少なく、HP上での調査(2012年7月現在)では、「病理診断科」を標榜している病院は、国立大学附属病院・関連施設では約19%、公立大学附属病院・関連施設では約22%、私立大学附属病院・関連施設では約27%にとどまっております。厚生労働省・専門医機構の「専門医のあり方に関する検討会」のヒアリングでも、「病理診断科」の科名を使用している病院が非常に少ないことが問題として指摘されました。  
「病理診断科」の院内標榜にあたり、所轄保健所等への届け出は必要ではなく、外来ブースの設定や外来を実際に行う必要もありません。また、「病理診断科・病理部」などと併記することも可能です。病理学会員による長年の働きかけの結果、標榜診療科として「病理診断科」の標榜が可能となりました。会員の皆様には、診療機関での「病理診断科」の名称使用の促進をよろしくお願い申し上げます。
こんなことでも大変でした

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院内標榜科に関して下記に参考資料を紹介しますので、参考にしてください。”