こんな気持ちでいられたら

昭和育ちの病理医。今日も顕微鏡を覗き込みながら、細胞1個1個と会話しています。

それでいいのだ

一体全体自分はいったい何のためにこんなことやっているのだろうかと思うけど,運命というか流れというか、そう言ったものにあらがってまで自分の人生を変えていこうとは思わない。

 

今の私に不満はありません。

 

というようなことを、40歳になった頃ある人に言ったら、こっぴどく叱られた。

曰く、君はそんなことに満足しているのか?そんなことでは、君にこの先の向上は無い。

狂ったようにそう言われ、私はうろたえ、ずいぶん落ち込んだ。言われたのが旅先だったので、部屋に帰って一人になったときには、孤独感と相まって自殺しようかとさえ考えたほどだった。ちなみに、言った方は今では何も覚えていないに違いない。

その時はなんとか乗り切ったけど、その言葉はずっと心に引っかかっている。私が、今だにのびないのもそんな”甘え”があるからだろうけど、それを克服しようという気にもならない。たぶん、あの時もそうだったに違いない。結局、やれることというのには限度があるのだ。

 

だが、どうだろう。頑張りにも限度があって、未だに、能力がいまひとつでちょっと足りないせいで、仕事ではあれこれ苦労してる。けれども、なんとかかんとかいっても私と一緒にいてくれる家族はいるし、本当につらいとき手を差し伸べてくれる人もいる。結局、それから一回り(12年)経ったけど、今の私はあの頃の私と何も変わっていない、という意味で、不満は無い。

人間の欲望はきりがない、もっと多くの何かを得るための努力が必要なのかもしれないが、今に感謝し、満足していれば、それでいいのだ。

 

 それでも私にはきついけどね

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