開会に先立ち韓国南西部で起こったフェリー事故への黙祷が行われた。
目の前の転覆した船にかけがえの無い肉親が閉じ込められているという状況はきわめて過酷で、胸が張り裂けそうである。
この場をお借りして、事故に遭われた方にお見舞い、お悔やみを申し上げる。

この学会、もともと、日韓の専門医で始められ、中国の研究者も加わったらしい。
以前に書いたことがあるけれど、韓国、中国の最近の学術的進歩は著しく、論文数では既に日本は危機に瀕している。
日本の学問的なアドバンテージは、いまや歴史的に先進的であったということだけだ。だけとはいえ、このことは重要で、先進的な医療を行ってきた先輩が現場にいるということは、教科書や論文に出ていないこと、すなわちノウハウの蓄積があるということである。このことは、目に見えないがとても大切なことだ。

ただ、臨床研修の導入によって医者の流動化が進んでしまったことで、“•••学派”を維持していた教室制度が崩壊したこと。それとマニュアル化の進展によって誰もある程度のことはできるけど、そこまでになってしまったということで、日本のみえない先進性というのもそろそろ終わりのような気がする。
さて、学会の公用語は英語であるが、東洋人同士が英語で意思疎通をしているというのも少々変な気がする。学会というと欧米崇拝的なことがあるが、韓国も中国も進境著しいのだから、この地域での学術交流をもっと進めればいい。
何よりも、交通費が安いし、移動時間も短い。
実際、一部の研究グループはずっと前から行っている。私も、この会は10年ぶりぐらいだけど、以前に出ている。
日本とそれぞれの国との関係がどんどん悪くなっている今、マスコミは関係悪化をあおるようなことばかり書いていないで、そういった学術的交流がけっこう多いということを取り上げてみたらどうかと思う。


