不肖コロ健、昨日までで50年生きた、というか生かさせてもらった。
この先、どれほど生きる、というか生かさせてもらえるかはわからないが、生きていくのであれば、何かに向かっていくべきだろう。
そこで、この先の人生の目標を三つ考えてみた。
逆縁となることがないように生きる。
逆縁というのは言葉が穏やかではないが、老親に心配をかけてはいけないということ。
若い頃、私はずいぶん親に心配をかけた。いまだに心配してくれているかもしれないが、昔ほどではあるまい。その両親はもちろんのこと、祖母一人もまだまだ元気である。不摂生をしたり、不義理などして、また心配をかけることなどないように気をつけて生きていかなくてはいけない。
病理医としての責務を全うする。
医者になり、さらには病理医となった。私の能力でいかばかりかのことができるか、たかが知れているのは、私が一番わかっている。
それでも医者として、学者として、悔いのない、できるかぎりのことをしたい。
人に意地悪をしない。
これこそ、不肖コロ健、人生最大の課題である。
そして、どんな時も、人に優しく、穏やかにありたい。
これが、私が五十歳を迎えて立てた三つの目標である。
この先、あれやこれやと目標を立てることもかなわない。
孔子は五十にして天命を知った。
私が立てたこの三つの目標が天命であるとすれば、これに従うほかに私の生きる道はあるまい。




