こんな気持ちでいられたら

昭和育ちの病理医。今日も顕微鏡を覗き込みながら、細胞1個1個と会話しています。

医者というブルーカラー

医者のトレードマークは白衣だが、最近、例の青い上下を着る医者が増えてきてその様相は異なってきた。

あの青い上下を着て廊下を闊歩する若い医者をみると医者はつくづくブルーカラー(青襟の作業服を着るからいう肉体労働者)だと思う。

 

 

先日も同年配の先生と食事をしているときに、そんな話になった。

内科にしても外科にしても私のような病理医にしても、医者は自分達一人一人で診断を出し、売り上げを得なくてはならず、そのような意味でもホワイトカラー(肉体労働者に対し、白襟の服を着て事務所で働く人、事務労働者=サラリーマン)ではない。

職業に貴賤はないので、どの労働形態が優れているのか、というような論議は意味がなく、ホワイトカラーの方がブルーカラーよりも上とか下とかいうことを話すつもりはない。

とにかく、職業としての医者は依然として人気があり、医学部は相変わらず狭き門のようだ。

その最大の理由は、「手に職」であろう。

手に職」ありきで、結果として人様の命を預かるということになっているだけなのを見過ごしてはいけない。

医療費の多くの部分は税金から捻出されており、保険診療に携わっている医者は国家国民に雇われているのに、なぜかとても稼いでいる人がいることは、いつも不思議に思える。

 

 

とにかく、医者は手に職を持って、人を使うこと無く、というか国家国民に雇われて自ら額に汗して働いている。

役人に代表される事務職ではないし、ヒト、モノを右から左に動かすサラリーマンでもない、ということで、医者はブルーカラーに分類される。

ブルーカラーは腕一本であり、下請けに仕事を出すことはできない。

自分が働けなくなったら、終わりである。

先日、ある医師向けのサイトで「65歳を過ぎたら医師としての仕事を続けるか?」というアンケートがされていた。

結果はどうでもいいのだが、そのなかにいくつかの回答が興味深かった。

仕事を辞めるという医師の回答のうち、私がいいなと思ったものを文末に掲載しておく。

経済的な備蓄が必要なのは誰でも一緒なので、それはさておき、ある程度の年齢になったら医者をやめたいと思っている人が、私のほかにもいることを知り安心した。

 

 

さて、不肖コロ健はあと15年経って健康に生きているとしたら、何をやっているだろう。

もしかしたら、医療ロボットのオペレーターとかやっているかもしれない。

 

病理診断を行ってくれる医療ロボットという信頼できる下請けができていればの話だが。

 

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【辞める(勤務医)】

・むしろ若い人の迷惑だから。

・むしろ30代で引退したい。

・違う方向性で社会に貢献したい。もしくは老後を楽しむ。

・おそらく65歳にもなると、医療の進歩についていけなくなる。

・医師同士のライバル意識や妬み、蹴落とし、コメディカルと協調性、モンスターペーシェント、続けたいと思うような魅力は現時点で全くない。

老害となった例を多く見てきましたので。

【辞める(開業医)】

・事業にかかわっていきたい。

・人間、一寸先は闇。

・後輩に道を譲る。

65歳を超えたら、診療に責任が持てない。

・体力・集中力が低下した時点で潔く身を引いたほうが良いと考える。

・元気なうちに引退して、これまでやりたくてもできなかった趣味などに没頭したい。

・やめたい。正直疲れた。でも、恐らく辞められない。

・医師に愛想が尽きた。

・プライベートがまったくない現在なので、65歳から人生を楽しみたい。

・生活費は年金でまかないながら、無料の市民健康講座などのボランティアをやっていきたい。

・貯金は十分ではないが、やめる潮時かもしれない。社会情勢にもよる。



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