こんな気持ちでいられたら

昭和育ちの病理医。今日も顕微鏡を覗き込みながら、細胞1個1個と会話しています。

送る人の気持ち

今年初めてのオンコール呼び出し。
一仕事終えたら、綺麗な夕焼けの時間。

剖検に際しては、承諾が必要となる。
承諾する時のご遺族の気持ちというのはどのようなものだろうと思う。
病理外来でご遺族の方に、病態、死因をご説明すると、二つのことが剖検を承諾した理由として挙げられる。一つはなぜ亡くなったのか、もう一つはご遺体を医療の進歩に役立てて欲しい、というものだ。いずれも当然のことだ。

私は、祖父が死んだとき、たまたま入院していた病院の病理を担当していたので、剖検をしたが、承諾したのは祖母で、最後は祖父が可愛がっていた孫に、というような思いというものもまれにある。ありふれた臨床経過だったが、診断書を完成させるのは難しく、今でたもその時のことはよく思い出す。

ご多分に漏れず、今日の症例も難しかった。
送る人の気持ちにこたえられる診断ができるといい。



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