こんな気持ちでいられたら

昭和育ちの病理医。今日も顕微鏡を覗き込みながら、細胞1個1個と会話しています。

キンモクセイ考 2

二晩続けての嵐のような大雨だった。低気圧の影響か、腰痛がひどい。
おとというけたインフルエンザワクチンの腫れもなかなかひかないで、つらい。
それでも、昨晩の帰り、土砂降りの中でも歩いて駅まで行けたのはキンモクセイの香りに誘われてのこと、台風一過のように晴れ渡った今朝、キンモクセイの香りを探しながら歩いてみた。

そもそも、キンモクセイという木のこと恥ずかしながら、ほんの数年前まではほとんど知らなかった。トイレの芳香剤の香りとして有名であるので、名前だけは知っていたが、そのケースの色がオレンジ色である理由について考えたことはなかった。
ところが、3年前のちょうど今頃、通勤ルートを変えてキンモクセイの香りを知るようになった。というのも、その途中にこんな説明書きがあった。
「目立たないこの木も秋の彼岸すぎごろ黄花が密生し、甘い香りをただよわせます。昔、中国から渡来した木で、庭にうえて香りをたのしみます。(モクセイ科)」とある。
そのときに、「ああ、キンモクセイ、名前はよく聞いたけど、これがそうなのか」と思った。

たしかに、普段は全くその存在を意識することのない木である。
新緑という言葉もあまり馴染まないし、そもそも葉の形など全く特徴がない。写真を撮ってみても、どうしても覚えられそうにない。庭や公園にひっそり立っている木、という感じだ。

知っている人は知っているわけで、知らぬはコロ健だけというのはよくわかっているが、それでも、年を追うごとに愛着が増してきた。
つい先日報告した通り、クンクンやりながら探している。

関東地方ではちょうど今が満開なのだろう、木全体がオレンジ色に見えるものもある。
街全体が、キンモクセイの甘い香りに包まれている。

それにしても地味な木だ。せめてと思って、なぞかけをつくってみた。

キンモクセイ」とかけて、「病理医」と解く。その心は?

その心は「ふだんは目立たず地味ですが、やるときはやって、みんなに喜ばれます。」

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